最後に信じるのは自分の力。他人に振り回されないように。

 冬に入りかけの時期。去年は11月でも昼間の日差しが強く、上は五分丈の大きめのシャツ、下は長ズボンで十分だと思っていた。夏に買った五分丈のシャツが肌触りもよくお気に入りで、大学のサークル活動にも着ていくことが多かった。夜は流石に11月の寒さがあったが、私は少し寒いくらいが心地よいと感じるので、五分丈のシャツを着て冷たい風を浴びながら過ごしていた。
 そんなある日、サークル活動が終わった後に大学の先輩数人と同級生数人で夕食を食べに行った後のこと。帰り際になると夜も更け、少し風邪も出てきて周りの人たちは1枚羽織っていたが、私は相変わらず五分丈のシャツを平気な顔で着ていた。そうすると先輩や同級生から、寒くないの?と聞かれた。そう聞かれるまで、私はこれっぽっちも寒いと感じたことがないので、不思議な顔をしていたと思う。しかし先輩や同級生は信じられないといった様子で、また不思議な顔をしていた。
 その夜の経験があってから、町行く人をよく見ると、確かに長袖で、あるいは上着を羽織って歩いていた。またある朝、テレビをつけて身支度をしていると、朝夜は寒くなるので、羽織るものを持ってお出かけください、との声が聞こえてきた。なるほどそういうものか、と思い、上着を1羽織って出かけた。
 電車に乗って、ドアの前に立つ。そのまま小1時間、電車に揺られる間、角度のない太陽の光が窓から差し込む。
 喉が渇いたときには、身体の水分は既にかなり不足している、とはどこかで聞いたことのある言葉だが、暑いと感じたときには、既に身体はかなりの熱を持っているのかもしれない。暑いな、と感じて羽織っていた上着を脱いだが、それでも身体は暑いまま。こうなると気分は不快になる一方だ。何故こんなことになっているのか。いつも通りの服装でいれば、こんなことにならなかったのに。人の意見を取り入れたせいだ。そうやってすぐ人のせいにする。私の良くないところだ。ぐるぐる回って、また暑くなる。
 人生とは選択の連続。全ての選択をしているのは自分自身。自分の選択に、自信と責任を持たなければならない。